グラストンベリーの舞台側(?)

 

 これまで、グラストンベリー・フェスティバル側のスタッフと、オーストリアのメンバーのアリスとローレンス(カナダ)は、綿密な打ち合わせを重ねてきました。オープニング・セレモニーやマス・メディテーションのプログラムは、『希望の火』とグラストンベリーの合作でした。

それでも彼らは、約20人の希望の火メンバー全員が会場を出入りできる正規のチケットを手に入れるまで、多くの時間を費やして、会場中を走り回らなくてはなりませんでした。

何せそうでないと、一度会場を出たら、再入場できなくなってしまうからです。

 

オープニングセレモニーの事前打ち合わせで、全員で歌を練習する様子。
左から喨及さん、アリス、ローレンス、エティ(オープイングセレモニーのオーガナイザー)

 

というのは グラストンベリー・フェスティバルには、想像を絶するほどの入場規制があったのです。(それは、パレスチナで、イスラエル兵による検問を散々経験してきたアースキャラバンのメンバーでも辟易するほどでした)

 参加者はまず、会場を出入りする度に、8〜10回の検問所でチェックされます。(各個人がチケット、リストバンド、再入場のチケットを持っているか、車がどこのゲートから入るのか、どこに駐車するのかなど。)

 さらに、荷物チェックもあり、ビンなどのガラスものは没収されます。(ヨーロッパメンバーのアリスは、4本のワインを没収されました。牧草地なので、酔っ払った人がビンを割ってしまうと、馬や牛が傷つくので、それを防ぐためにできたルールだそうです)

 一見華やかに見える、世界的なフェスでの『希望の火』の活動ですが、その裏では、アリスたちの涙ぐましいほどの努力に支えられていました。

 

新たにこめられた人々の祈り

 

毎日が慌ただしく、サバイバルのテント生活で過ごしながらも、最終日にも、アミナダブのステージが2回ありました。

 また、その日に行われた、パレスチナ・イスラエルの平和使節団のステージの監督、バードさんは、『希望の火』について話を聞いた時、涙を流して感動したそうです。

 最後の夜は、『希望の火』の分火である「グラストンベリー平和の火(ピース・フレーム)」に人々の願いが書かれた紙を燃やす、クロージングセレモニーが行われました。

 

 こうして、このフェスティバルを通して、『希望の火』には、約3万人の願いがこめられました。

会場に設置されたWish Box

クロージング・セレモニー