9月21日(日)。
この日は、国連が定める「世界平和の日(World Peace Day)」。
毎年この日、ニューヨークの国際連合本部では日本の「平和の鐘」が鳴らされ、
世界各地で平和を願うイベントが開かれます。
そして2025年――。
その祈りの響きは、大阪・夢洲の万博会場へと届いていました。
ピースデイ at EXPO 2025
イベントは、NPO法人ピースデイ(Peace Day Japan)の主催。
HOPE80一行は、以前から親交のあった谷崎テトラさんからのお声がけを受け、
この記念すべき日に参加することを決めました。
一日を通して世界各地の平和活動が紹介されるこのイベント。
HOPE80の出番は、夕暮れが空を染め始める17:00。
その前に、メンバーは国連館や日本館を訪れ、
それぞれの国と文化の「平和への取り組み」を目にしました。
*ピースデイ、詳細→こちら
ステージに灯る希望の火
いよいよ本番。
司会者の紹介とともに、メンバーが登壇しました。
先頭にはHOPE80の創設者・遠藤喨及さんと、
マハトマ・ガンジーのひ孫・トーシャ・ガンジーさん。
二人の手には、
福島から広島、長崎へと旅してきた希望の火のランタンがあります。
静かな拍手に包まれながら、
その灯りがステージ中央にそっと置かれました。
HOPE80のPVを見た後、一人ひとりにマイクが渡され、一言ずつメッセージを回していきます。
そして、マイクを握ったのは、
アメリカ・トルーマン元大統領の孫、クリフトン・トルーマン・ダニエルさん。
「どんなメッセージも、
私たち全員が今こうして一緒にいるという
このシンプルな事実ほどには、重要ではないのです。」
その言葉と、その事実と、ランタンの淡い光――
それだけで十分でした。
どんなスピーチよりも雄弁に、「平和」を語っていました。
トーシャ・ガンジーさんの祈り
そして最後に、トーシャさんが静かに語りかけました。
「今日、国際平和の日に、
ぜひここにいる皆さんも、この希望の火に祈りを込めてください。
すべての人々に正義がもたらされることを。
パレスチナやチベットの人々に自由が訪れることを。
そして、すべての人類に希望が生まれることを。
どうか、一緒に祈ってください。」
その言葉を合図に、
会場全体が静寂に包まれました。
誰もが目を閉じ、
胸の奥で、たった一つの願いを灯しました。
約30秒――。
風も音も消えたような、透明な時間。
その瞬間、万博会場のどこよりも深く、
「平和」が息づいていたように思えました。
(祈りを込めたあと、みんなで
「Be Free Palestine, Palestine be Free~」
と歌いました。)
世界は、ひとつの祈りでつながる
HOPE80 JAPANの炎は、
戦争の記憶を超えて、
「今を生きる私たち」の希望へと受け継がれていきます。
この日、夢洲のステージに灯った光は、
ただのランタンの灯りではありませんでした。
それは、福島から始まった祈りが、
世界へと広がっていく希望のリレーの象徴。
そして誰もが感じていました。
平和とは、与えられるものではない。
一人ひとりの “心の選択” から始まり、そして、国の枠を超えていくのだと。
*HOPE80@Peaceday、トーク全編→こちら
次回、HOPE80 JAPAN 最終章 ― 京都篇
旅の最終地・京都。
静寂の中で行われたのは、「平和祈願の滝行」。
冷たい水に身を委ね、心を空にする。
それは、外の世界ではなく、自分の内に平和を見つけるための祈りでした。
HOPE80の旅は、いよいよ最終章へ。
流れる水の音とともに、希望の火は、静かに次の時代へと受け継がれていきます。
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