「昨日の敵は今日の友」

8月15日の夕べ、オランダのアルクマール市植物園の静かで緑豊かな環境の中で、アジアにおける第二次世界大戦の犠牲者と、過去と現在のすべての戦争犠牲者を追悼し、また現在の世界に対する深い願いと、私達一人ひとりが出来ることについて考えました。

他者の痛みに共感することが、分断を超える融合への扉、というメッセージは参加者の心にしっかりと刻まれたようです!

 

「全ての人に平和を、身近な人に、遠くにいる人びとに。

それは、自分の痛みとエゴを超えたところ、こころからはじまる。」(参加者のコメントから)

オランダは、ヨーロッパの中では8月15日に対する思いがひときわ強く、公式追悼をしている数少ない国です。

というのも、インドネシアは日本軍が1942年に侵攻した時点でオランダの植民地だったため、直接の交戦国となり、沢山の軍人、民間人が犠牲になったからです。強制収容された約10万人の民間人のうち多くの人がその悲惨な生活に耐えられず、帰らぬ人となりました。

またこれは日本とは関係ない戦後の政治状況が原因ですが、抗日運動を主導していたインドネシアの一部の人々がオランダへ「強制疎開」され、二度と祖国の地を踏めないまま今もオランダにとどまっています。

彼らの戦争体験を語ることは、オランダ本国では歓迎されませんでした。本国もドイツ占領の悲劇で精一杯、遠いアジアでの「他者の痛み」に耳を傾ける余裕がなかったのです。殆どタブーの状態が長く続きました。そのために、彼らの痛ましい戦争体験は、オランダ社会で今でも深く傷として残っています。

そのトラウマがまだ癒えないうちに、世界は分断を深め、新たなトラウマがどんどん作られていく、、、一体私達はどこへ行くのか? そんな世界の状況を反映するように、多くの人が参加されました。

他者の痛みに対する共感は、誰かを追悼する最も純粋なこころの状態です、

そして宇宙の偉大な力と一体になるための基盤です。

この宇宙に存在する最大の力、宇宙大霊の存在と一体になれば、自他にとって最高の未来を創り出すことができます。

痛みへの共感、痛みへの責任といったテーマで気のワークの後、平和と全人類の融合の普遍的なシンボルである希望の火で大きな火を創り、追悼者の名前とより良い世界への願い、そして今自分が出来ること書いた紙を燃やしました。

過去の戦争だけでなく、いまだに各地で起こっている戦争と人々の苦しみに思いをはせながら、、、

希望の火には、原爆の残り火や、ホロコーストの火など、悲劇的な歴史をもつ火が合祀されています。痛みや悲しみが深いほど、そこには、癒しと平和、幸福への強い願いが込められています。またキング牧師の火やガンジーの火は、この2人の偉大な先達が愛によって成し遂げた偉業を象徴しており、その精神は私達に大きな希望を与えてくれます。

そんな果てしない人類の希いがこもった希望の火を見ているだけで、体はエネルギーに満ち強くなることを、気のワークで参加者は実感することが出来ました。

アジア文化において火で何かを燃やすことは、しばしば「地上から霊的なものへの変容」を意味し、天と地を聖なる力で結ぶ象徴的な行為です。

キリスト教、ユダヤ教、仏教など、さまざまな宗教や文化のマントラを同時に唱えながら、魂に慰めと癒しを、そして私たちの深い願いを天に、そして宇宙全体に届けた夕べでした。

最後に、現在希望の火で行っているプロジェクト・ガザの水供給の支援のため寄付をお願いし、多くの額が集まりました!

 

もしあなたも苦しい思いや体験をして亡くなった人に今も心を痛めていらっしゃるとしたら、また現在の世界の状況にこころを痛めていらっしゃるなら、どうぞ、希望の火と、希望の火声明に、出会って頂きたいと思います。

その人の霊に大いなる愛の癒しを送ることが出来、またあなたに希望と力を与えてくれると信じます。

この法話「悲しみは幸せの種」も、心の琴線に触れるかもしれません。

あなたの、そして人類の心の痛みが癒され、明るい未来へと進むことを心から願ってやみません。

 

天に送った参加者の願いより

 

「私達が、戦争でなく平和を優先させるよう、忍耐力を鍛えられますように」

「世界に平和を、他者に耳を傾けるこころを、優しさに満ちた力を」

「両親を無くして生きていかなければならない子供達に平和がありますように」

 「全ての天に帰った父、母、兄弟姉妹に平和がありますように」