9月14日(日)。

この日は、広島青年会議所(JC)主催のイベントにHOPE80メンバーが参加しました。

会場は、広島平和記念公園内の広島国際会議場「ダリア」

HOPE80 TALKS」と題されたこのイベントは、ユニタール(国連訓練調査研究所)広島事務所とNPO法人アースキャラバンの共催で開催されました。

HOPE80 TALKS ― かつての敵を越えて、共に語る

冒頭、ファシリテーターのA.J. Koikoiさん(ユニタール広島事務所)から登壇者が紹介され、まずはHOPE80創設者の遠藤喨及(りょうきゅう)氏と、

今回の巡礼リーダー トーシャ・ガンジーさんによるトークからスタート。

ふたりは長年の友人のように息がぴったり。
会場には柔らかな笑顔と温かい空氣が広がりました。

続いて、東條英利さんクリフトン・トルーマン・ダニエルさんジェニファー・テーゲさんマガリ・ブロシュさんが登壇。

かつて敵同士だった国の子孫たちが、同じ舞台に立ち、それぞれの言葉で平和と和解の思いを語りました。

ジェニファーさんの一言が特に印象に残っています。

「広島には、**レジリエンス(弾力・跳ね返す力)**を強く感じます。

破壊の中から、こんなにも美しい街と人々の優しさが生まれた。」

その言葉に、会場中が深くうなずきました。

広島の“強さとやさしさ”が、世界へと伝わっていく瞬間でした。

マルセル・ジュノー博士への献花 ― 人道の灯

トークイベントの後、一行は平和記念公園の隅にある、マルセル・ジュノー博士の慰霊碑を訪れました。

ジュノー博士は、当時赤十字国際委員会の駐日主席代表として原爆被害の惨状を知るや否や、連合軍司令部に救援を要請。

戦後すぐに医薬品を調達し、自ら広島入りして治療にあたった人物です。

その“人道の精神”は、HOPE80の理念そのもの。

メンバー全員が静かに手を合わせ、博士の勇氣と慈愛に感謝を捧げました。

ピースサイクリング出発 ― 希望の輪が回り始める

その後、一行は公園内の噴水前へ移動。

たくさんのメディアが見守る中、

「HOPE80!」の掛け声とともに、いよいよピースサイクリングがスタート!

創設者・遠藤喨及氏の先導で、メンバーたちは長崎へと向かいます。

車と自転車を併用しながら、この日は徳山港まで走り抜けました。

夕暮れの広島に、ペダルの音と笑い声が響きます。

誰もが少し誇らしげで、少し名残惜しそうな表情。

「この道が、未来へとつながっていく。」

そんな想いを胸に、一行はフェリーでの九州入りを前に、静かに夜を迎えました。