ピラミッド・ステージに灯った “希望の火”
今年も「希望の火」とアミナダブは、グラストンベリー・フェスティバルに参加しました。
80年という節目の年。戦争の記憶と希望を胸に、世界巡礼「HOPE80」が始動。ガンジーのひ孫トーシャさん、東條英機元首相のひ孫・英利さんとともに、平和への祈りを届けました。
とは言えフェスなので、私たちは隣り合ったテントに寝泊まりし、同じ空の下で笑い合い、ご飯を分け合いました。
滞在先は、昨年と同じくPeace Flameの仲間たちのキャンプ。
夕食をつくってくれたり、楽器運びを手伝ってくれたり、その優しさに、何度も胸が熱くなりました。
5つのステージで奏でた祈り
① Tree Stage
去年、私たちを見てくれたスタッフが、再び声をかけてくれた場所。中央の円形ステージと外周の演奏エリア。360度から音が包み込む、不思議な空間。
Aminadabuの演奏に続いて、中央でトーシャさんと英利さんがメッセージを伝えると、聴衆から大きな拍手が。音楽と言葉が、しっかりと心に届いていると感じました。
それにしても、移動は本当に大変で…。
「車で運ぶよ」と言われたけれど、ぐるぐる迷ってなかなか着かず、まさかの15分前到着。徒歩の方が早かった…というオチも今では笑い話です。

② Pyramid Stage オープニング
今年はなんと、メインのPyramid Stageに「希望の火」が灯されました。
あの巨大ステージで、200人のコーラスとサーカスが織りなす荘厳なオープニング。希望の火チームからは喨及さんとアリスが参加し、その姿はBBCにも映し出されました。

③ Kings Meadow
朝の静けさに包まれた「王様の原っぱ」。
雨が心配されたけれど、演奏が始まる頃には雲が晴れ、空が微笑みかけてくれたようでした。
小さなステージ、大きな空。
涙を流しながら聴いてくれた方がいたこと、それが何よりの贈り物でした。

④ The Park
1万人収容のステージ。
出入りにはパスが必要で、裏方の環境も一流。機材も照明も音響も、すべてが本格的。
この舞台に立てたこと、それは夢のようでもあり、自然な流れのようでもありました。
また必ず戻ってきます。ここは、私たちにとって新しい原点になりました。

⑤ Mandara Stage(Green Futures)
ぎりぎりまで場所がわからず右往左往。ようやくたどり着いたのは、温もりあふれるステージでした。
偶然通りがかった人が足を止め、「急いでたのに、離れられなかった」と最後まで観てくれた。そんな言葉が、どれほど嬉しかったか。

夢が、現実になっていく
去年は客席から見ていたPyramidやParkに、今年は自分たちが立っていた。
その感覚は、言葉では言い表せないほど不思議で、でもどこか自然でもありました。
夢が、願いが、祈りが――
現実になる速度が、明らかに速くなっている。そう感じます。
HOPE80の子孫たち、フェスに参加する人々、誰もがスペシャルだけれど、でも誰も特別な人間じゃない。
食べて、眠って、笑って、涙する。心から平和を願い、誰も傷つかない世界を祈る。
それは、きっと多くの人の共通の想いだと思います。
願いは、叶う日が来る
世界中で、無数の人々が、
今この瞬間も、何かを願い、誰かを想い、祈りを捧げています。
それは、一つの願いをシェアしているように感じます。
「誰も傷つけられず、安心して暮らせる、笑顔と喜び溢れる世界」
まだまだ道半ばかもしれないけれど、イメージし、願い、祈り続けることで、その未来は、必ず近づいてくる。そう信じられる体験でした。
グラストンベリー2025――希望の火は、確かにそこに灯りました。

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